Daytona2023
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ブランドマネージャー兼ライディングギアグループリーダーブランドマネージャーとして社内の開発を横断的に見る鈴木。2022年よりライディングギアグループ(以下 Gr.)リーダーも任され、これからのデイトナ商品開発の舵取りを担うキーマンのひとりである。鈴木がデイトナに入社したのは2006年。自身を『ホンダで育った人間』という通り、ホンダのバイクやクルマに憧れ、ホンダ系の学校を卒業後、ディーラーへ就職。その後VWディーラーへと移った。「その頃は出来上がったものを『これが良いですよ』とメーカーの指示通りに勧めていました。お客様や営業の声に応対していくうちに『自分で考えたものを世の中に出したい』という気持ちが強くなり、デイトナの門を叩きました。自分の中でアイデアを山のように抱え、入社したら夢のようなバイクを作れると思っていました」。デイトナに入社した鈴木は、大きなカルチャーショックを受けた。「サッカーのW杯の開催中、世間がサッカー一色で盛り上がっていた頃ですが、朝出社すると社内はMotoGPとバイクの話題で持ちきりでした。『(デイトナは)こんなにもバイク好きが集まる会社なんだ。自分はそこまでバイク好きではない気がする』とすごく驚いた記憶があります。そこからバイクをもっと知りたいと色々勉強するようになりました」。最初はミニGr.でスクーターのボアアップキットやシャシーテストを担当。その後メンテナンス(現:リプレイス)Gr.に移動した。中でも記憶に残る商品はMCペインター。開発メモはメーカー純正色の車種/年式/色番号の全てがびっしりと書き込まれて真っ黒になった。「MCペインター担当になって、何から手をつけて良いか分からず、まずは純正色を全て書社内にミシンを導入し、パターン起こしから始める。ここから新たなライディングウェアが生み出される。試作が出来上がるとスタッフが集まってすぐに検討する。バイクに乗ったときの安全性、動きやすさ、快適性、収納力はもとより、バイクを降りてからの着心地や見た目まで、あらゆる方向から議論して、さらに改良を加え試作を重ねる。ライダーが本当に欲しいと思うデイトナアパレルを世に送り出すため、スタッフたちの奮闘が続いている。き出すことから始めました。自分で書いてみると、バイクと色の関係性やメーカーの歴史、デザイナーの考え方などが段々と分かり、興味が湧いて楽しくなっていきました。当時のリーダーから『そういう地味なことが仕事では凄く大事』と言われたのも励みになりました。楽しかった反面『将来オリジナルの商品を作るには、もっと多くのことを学ばなければいけない』と更に向上心を高めました」。仕事の楽しさに目覚めた鈴木は、自分の興味が尽きることなく、さまざまな仕事を精力的に担当していった。バイクカバー、USB電源、バッテリー、充電器、ツーリングバッグなど、次々と新しい商品の立ち上げに携わった。商品開発だけでなく、イラストレーター(グラフィックデザイン用ソフト)で説明イラストを起こしたり、巻頭 P.08デイトナの独創性鈴木穂孝DAYTONAApparels地道なことをコツコツと積み上げる。やっぱり「01(ゼロイチ)」が好き。HodakaSuzuki常に常に本物本物をを追求追求し、し、ライダーライダーが  が  

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