クラッチを握り、そっとギアを入れる。右手でアクセルを、じわっと開けて、次の行き先に向けて、ゆっくりと走り出す。直線では、心地よい鼓動を感じながら。カーブでは、車体とともに内側に身を預ける。思い通りのラインをトレースしたときの爽快感。全身で操るからこそ、自分の感覚に合っている。人と一番近い乗り物、それがバイクだ。巻頭 P.05
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