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EKチェーンMoto2サポートチームの紹介SAG Racing当社のスリードチェーンをMoto2にて発売当初より使用している、スペインの有名チームである。2015年後半よりEK428ZVXをトライし始め、来期はEK428ZVXのみで戦うことを決めた。チームオーナーのEduardoさんは、語った。「私たちは、(2016年)6月の悲劇でLuis Salomを失った。大きな痛手ではあったが、EK428ZVXチェーンの使用は、彼が決めた。彼の勝つことへのこだわり・前向きなチャレンジ精神は、今もチームに根付いている。自分たちは悲しんでいる場合では無いと決めた7月、元通りのチーム体制でJesko Raffin選手を前面バックアップしている。もちろんLuisの事は決して忘れない。」チーム監督のRubioさんは、「EKチェーンを使用してからの8年間、何のアクシデントも発生していない、そして他社製品と比較して、軽いこと。これが自分たちがEKチェーンを使う理由だ。」「EK428ZVXを使用してのテストでは、最高速が2km/h伸びた、Moto2ではとても大きなアドバンテージとなる。2017年は、長島選手と契約し日本人ライダーでトップグリットに並ぶ。」‘ 「どれだけ俺がスリード好きかって?この通りさ。」と手首に巻いたスリードのタトゥーを見せてくれた(左)Eduardo Perales/CEO (右)Jordi Rubio/Team ManagerMichael Ferger/Chief Mechanic文:高橋 勝巳/写真:堀口 茂樹 (共に江沼チヱン製作所・営業2部MC販売課) EK CHAINMoto2 サポートチーム紹介 2016年10月13日、私たちはツインリンクもてぎのピットにいた。各チーム、時間を惜しむかのようにマシン整備に携わっている。「レースでの過酷な使用状況においても性能を発揮……」、パーツメーカーにおいてレースでの自社製品の使用が、一つの商品性能を証明する場とする事が多い。私達がMoto2クラスに注力したのは、同じエンジン、同じタイヤ、同じ電装系を使用するルールの元、フレーム・サス・クラッチ・チェーン・スプロケ等、限られた変更部分の中で、チェーンの良し悪しを明確に表現できる場所と設定したからだ。1秒の間に十数名のライダーがひしめき合う戦いを強いられ、まさにイコールコンディションの中で、0.1秒またはそれ以下で勝負がわかれる。その条件のなかで、「軽さと強さ」正反対の条件を両立させなければならないチェーンにとって、この上ない試験場でもある。もちろん、チーム・ライダー共に勝つことにこだわっている事は言うまでも無く、お互いの情報を共有しての切磋琢磨できる場所でもある。 シーズンは、2月のテスト走行から始まる。そして3月のMotoGP第一戦までにはマシンを仕上げる必要がある。当社ThreeD・520GPは、もともとMotoGP(1000㏄)クラスに開発されたチェーンである。Moto2(600㏄)クラスでは、充分過ぎる性能を発揮し、1200㎞から1600㎞での使用に耐えている。ここ2年で大きく変わってきている事は、EK428ZVXへの移行である。公道使用では、シングル600ccまでのスペックであるが、このMoto2クラスではフリクションの軽減とギアレシオのより細かなセッティングに役立っている。 当社がレース用に支給・販売しているチェーンは、一般販売されているものと同じである、特にMotoGP専用に生産されたものではない。2017年は、新たに開発・発売されたThreeD-520Rも各チームに投入される。‘ ピットには良く見かけるEK箱が無造作に置かれている

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